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(一石山神社笹がかり)
参り来てこれのお庭を眺むれば
黄金小草が足にからまる。
(一石山神社庭はき)
奥山で笛や太鼓の音がすれば
女獅子、男獅子が肩をならべる。
(秋葉神社)
あれみさい月が山端に腰かけた
月の夜盛りに渡れ獅子殿
(山祇神社剣がかり)
日は暮れる道のめざさに露がいる
いざや我等も花の都へ。
(熊野神社幣がかり)
この宮はひだのたくみの建てた宮
楔一つで四方かたまる。 |
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(丹生神社庭はき)
此の宮は九けん八棟ひはだ葺
ひはだ破れて黄金うわぶき。
(ひざおり)
おん館黄金造りとうち見れば
金の屏風でお座が輝く。
(お前のいれは)
此の庭は縦が十五里横七里
いれは良く見て出はに迷うな。
(まりがかり)
十余七の胸に持ちたる二つ玉
一つくれさいこいの薬に。
(竿がかり)
此の堂はひだのたくみの建てたげで
楔一つで四方かたまる。 |
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(四本がかり)
七つから国をめぐりて見たれども
四本がかりがこれが名所かな。
(女獅子がくし)
身は此処に妻は上総の丸山に
なんぼとめても心とまらぬ。
(下り藤の唄)
十余七の立ちた姿は糸柳
切りてはなせばよれてからまる。
此処はどこ、此処は都の車橋
しどろかどろで渡れ獅子殿。
奥山の松にからまる蔦の葉は
縁がつきればほろりほごれる。
あれ見さい雨が降りそで雲が立つ
おいとま申していさかいさいな。 |
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